About Coto.


- サワードウベーキングの旅

ロンドン在住中にサワードウの美味しさに魅せられ、2019年夏に私のパンづくりの旅がスタート。

大切に育てているルヴァン種(家ではこっちゃんと呼んでいます)は、私の旅のパートナー。このルヴァン種でパンや酵母スイーツを作っています。

それまでパンやお菓子を自分で作った経験はほぼゼロに等しい状態で、むしろパンやお菓子を自ら買ったり食べることはほとんどなかったほど。なぜなら、それらは身体にあまり良いものではないからと考えていたからです。

20代前半で機能性低血糖症に悩まされ、あちこちの病院に通い、しまいには東大病院に入院するまでに至りました。しかしながら決定的な治療方法は見つからず。担当医から体調の安定と糖尿病リスク回避のため、血糖値を乱高下を防ぎ、なるべく低糖質の食生活をするよう指導を受けた私は、それ以降、口にするもの1つ1つに非常に敏感になりました。
機能性低血糖症の原因は不明であるものの、当時、社会人になったばかりだった私は仕事や職場環境による大きなストレスを抱え、睡眠や食生活のバランスを完全に崩していました。そういったことが重なり、内分泌機能に影響を与えてしまったのではないかと考えています。

その後、栄養学や食べ物の栄養素を勉強し、白米や白いパン、砂糖がたっぷりはいったものなどは避け、食事はサラダから、主食は玄米や雑穀やオートミールといった、いわゆる低GIの食事にシフト。
食生活の改善をするうちに、ストレスとなっていた職場の環境も変わり、1~2年経つ頃にはだいぶ症状が改善されていました。

この経験をきっかけに、日々の食事が身体をつくり、それが生きることにつながるという意識が芽生えました。

- なぜこれほどまでにサワードウの魅力に憑りつかれたのか。

それは、あらためて振り返ってみると、初めて食べたときにこれは身体が喜ぶパンだと本能的に感じたからです。

時間をかけて酵母が生み出す旨味、香り、酸味。消化の負担の少なさや低GIといった健康メリット。当初そのような知識はありませんでしたが、食べた瞬間、市販のイーストで短時間で発酵させたパンとは少し違うと直感的に思いました。
機能性低血糖症の症状が改善された後も、少なくとも自分の身体に影響を及ぼす食事(特に精製された高GIの主食や糖質が多すぎるもの)は、食べてから数時間後に動悸がしたり、頭痛がしたり、胃腸が苦しくなったり、ひいてはその身体的影響が精神的なストレスにもつながっていましたが、このパンはちょっと違っていたのです。

と言っても、もちろんどんなものも食べ過ぎては意味がないのですが。
「これを食べれば健康になれる」とか「これを食べれば痩せる」というものではなく、日々生きるために不可欠な食事の主食に、発酵食としてのサワードウブレッドを取り入れることで、その食事はより身体に優しい食事になるのではないかと考えています。

↓サワードウブレッドの健康メリットのお話

- 酵母を育てながら、時間をかけてパンを焼く。

この一連の作業は、効率や時短といったことが求められる現代の流れとは逆行するようにも思えますが、そんな時代だからこそ、 一層魅力に感じるのかもしれません。
パンを捏ねたりする作業は、ストレス発散やメンタルプロブレムの改善に効果があると言われていますが、例えば、現在の世界のサワードウブーム発祥地であるアメリカのシリコンバレーでは、IT企業に勤めるビジネスパーソンの間でサワードウベーキングがまことしやかに流行っているという話も耳にしたことがあります。

また、私個人の経験としては、ロンドン滞在中にコロナウイルス蔓延の影響でロンドンがロックダウンし、数か月ステイホームを強いられた際、パン作りという没頭できる趣味があったからこそ、それほど苦痛に思うこともなく乗り越えられた一面もあります。
さらには、3度の流産。
非常に悲しく辛い経験でしたが、気晴らし・気分転換をするためパン作りに癒しを求め、時間をかけて少しずつ気持ちを消化していくこともできたような気がします。

- このサイトについて。

もともとは、私のサワードウベーキングの記録のために作ったサイトですが、食事も運動も何事もバランスが大事ということを前提にしつつも、「サワードウブレッドを通じた、体にも心にも優しい健康的なライフスタイル」という視点から情報発信をし、このサイトを訪れて下さっている皆さまとパン作りを楽しんでいけたらと思っています。

私のパン作りの情報を発信することで誰かの役に立ち、また、サワードウブレッドの魅力を伝えることができれば幸いです。

コメントや質問などは大歓迎です。お気軽にどうぞ。

ーーーー

サワードウに目覚めたきっかけはコチラ↓