クランベリーがたっぷりはいったハードなパンは私の母が大好きなパン。
私の実家には常にハード系パンのストックがあって、なくなりかけると「買いに行かなきゃ!」と母が言い始めて、車を走らせ美味しいパン屋さんによく出かけたものでした。
ということで無性に食べたくなったので母の日に焼いてみました。
まぁ、焼いても日本⇔イギリスの距離なので一緒に食べられるわけではないのですが。
焼き立てをほおばりながら母に電話をかけてみました。
仕事や介護に追われながらも元気にやっている様子。
「今何してたの?」と尋ねたら、中国に住んでいる親友がマスクを大量のマスクを送ってくれたので全国にいる親戚や友人に送る準備をしていると。
それがとんでもない量らしく、「政府から支給される給付金はこれでなくなっちゃうなぁ」なんて笑っていました。
そういえば、3.11の震災のときも、私の母は、自分の家のインフラが数日間全てストップしていたにも関わらず、食料や水の配給に行けない近所の人たちを率先して手伝って、華奢な身体で誰かのためにずっと動き回っていました。
世話焼きといえばそうなのかもしれないけれど、そんな母がちょっと誇らしかったり。
そんなこんなで長電話をしていたら、焼き立てだったパンの断面はいつの間にかパサつき始めていました。
このパン、一緒に食べたかったな。
イギリスに来る前はパンもお菓子もほとんど作ったことがなかったので、突然パン作りに目覚めた私に母は少し驚いているようでしたが。
味にちょっとうるさい母はなんて言うだろうか。
帰国したら最高に美味しいやつ焼いてあげよう。