粉・水・塩だけの最もシンプルで基本的なサワードウ。
シンプルだからこそ、膨らみ方・食感・香り・酸味の強さ・クラストのパリパリ感といった1つ1つのパンの出来に結果としてダイレクトに表れて、美味しく仕上げるのはなかなか難しい。
パン作りは室温や湿度、菌の状態など周囲の環境によっても大きく左右されるので自分でコントロールできない部分も多いですが、シンプルなパンで見極めや生地の扱い方が慣れてくると、副材料を入れてアレンジを効かせたパンもそれほど苦労せずに作れるようになり、バリエーションをどんどん増やせるようになりました。
これまでたくさん失敗をしてきましたが、試行錯誤を重ねてようやく自分のスタイルが定まってきたので、私のクラシックサワードウの作り方を紹介します。
◆材料
・強力粉 500g<100%> ・水 350g<70%> ・塩 10g<2%> ・ルヴァン種 100g<20%> (元種(スターター)20g・強力粉40g・水40g)
ルヴァン種も元種もスターターも物としては同じですが、ここではパンを膨らませるためにパン生地に混ぜる種を”ルヴァン”と呼び、その元になるものを元種やスターターと呼んでいます。
◆スケジュール(例)
<1日目>
元種を冷蔵庫から取り出して種継をする。(できれば2回以上)
<2日目>
7:30 元種と強力粉と水を混ぜてルヴァンづくり。 ルヴァンは、酵母が活性化するまで温かい場所に置いておく。
12:00 ルヴァンの活性化を確認したら、水に溶かして強力粉と混ぜる。 (30分~3時間程度置く。これをオートリーズといいます。)
12:45 塩を生地に入れて混ぜ合わせる。 4~5分を目安に指の腹で生地を揉みます。 (30分程度生地を休ませる)
13:30 折りたたみ。 軽く濡らした手で両手で生地を下から持ち上げるようにして軽く折りたたみます。 一度行ったらボールを180℃回転させ、同じように下から持ち上げるようにして折りたたみます。 (30分生地を休ませる)
14:10 ラミネーション。 (30分~1時間程度生地を休ませる)
14:45 折りたたみ。ボールを一回ごとに90度ずつ回転させながら、計4回360度行います。 (30分程度生地を休ませる) 15:20 折りたたみ。ボールを一回ごとに90度ずつ回転させながら、計4回360度行います。 (30分程度生地を休ませる) 15:55 折りたたみ。ボールを一回ごとに90度ずつ回転させながら、計4回360度行います。 ※生地(グルテン)が十分に強くなっていたら不要です。生地や発酵状態により不要の場合はスキップして成形にはいります。 (20~30分程度生地を休ませる) 16:30 成形。 (15~30分程度生地を休ませる)
17:00 冷蔵庫に入れて長時間低温発酵。 (約8~24時間)
<3日目>
8:00 オーブンを280℃で予熱。 9:00 クープをいれて焼成。 (260℃キャストアイロン蓋あり25分、蓋なし30分)